2021-01-01から1年間の記事一覧

前作と合わせて一作の頓知バイオレンスホラー!

ロド・サヤゲス『Don’t Breathe 2』 高畑勲の伝説的名作、『アルプスの少女ハイジ』(以下、『ハイジ』)のとりわけ第一部とも言える「アルムおんじ編」は、メインキャラクターが、主人公のハイジ、そして祖父のアルムおんじ、羊飼いのペーターしかいない、…

2021年のベスト3に確実に入る痛快作!

ジェームズ・ガン『The Suicide Squad』 前回のは無かったことにしてね!という痛快作! 最高でした! 100億円かけたトロマ映画ですね(笑)。 舌禍事件でディズニーをクビになってしまったジェームズ・ガンを救ったのは、なんと、DCコミックを映画化してい…

川島雄三の大傑作!必見です!!

川島雄三『喜劇とんかつ一代』 タイトルの豚のドアップからしてもう面白いです! いやー、コレはもう最高でした! 平凡なタイトルからは想像もつかないような大傑作です。 登場人物の人間関係がやたらと複雑ですが、見ていてそれで訳がわからなくなってはき…

川島雄三の余りにも早すぎた怪作!必見!

川島雄三『グラマ島の誘惑』 噂にはすごいと聞いてましたが、ここまですごい作品だったとは。というのが、見終わった後の率直な感想です。 1959年にこんなものすごい映画を撮っていた、川島雄三には、改めて畏敬の念を持ちましたね。 皇族の将校か乗っている…

本年のベストと言える傑作!なのだがががが!

スパイク・リー『デイヴィッド・バーンのアメリカン・ユートピア』 本作は2018年に発表された、デイヴィッド・バーンのアルバム、『American Utopia』のいくつかのライブの様子を撮影した作品です。 ただし、ライブの模様を撮りました。的なラフなものでは決…

無節操なまでに題材を次から次へと変えて撮っていくのが中平康の魅力です!

中平康『紅の翼』『あいつと私』『牛乳屋フランキー』 黒澤明にとっての三船敏郎、増村保造にとっての若尾文子がそうであったように、中平康と最高に相性の良かった俳優は我らが石原裕次郎である事はこの2作を見れば明らかです。 『紅の翼』は1958年、『あ…

なぜ2倍になってしまったのか?を考えてみました。

マイケル・マン『ヒート』 アル・パチーノ、ロバート・デ・ニーロのダブル主演で、ヴァル・キルマーやジョン・ヴォイドという豪華なキャスティングで各シーンも大変にみなぎる映像ですし、主演二人の余裕綽々の見事な演技も見られるにも関わらず、総体として…

皮肉の効いたラストがヒステリックになっていた米国人を怒らせるキッカケとなったのは、今もって残念。

チャールズ・チャップリン『殺人狂時代』 製作、監督、脚本、主演、音楽をこなす、チャップリンの戦後初の映画にして、赤狩りの直接のきっかけともなってしまった作品(ちなみにチャップリンは1930年代からFBIに危険人物として、すでにマークされています)…

意味とかリアルを失っても残存する気分こそが映画なのではないのか?

中平康『月曜日のユカ』 このタイトルのカッコよさ! 中平康の生前の評価は芳しいものではなかったようです。 中平康。果たして、満足できた映画をどれだけ作れたのでしょうか。。 たしかに、同世代といってもよい、市川崑、増村保造、岡本喜八という監督と…

何という濃密な4時間!!

胡波『象は静かに座っている』 アジアの映画で4時間の長編。というと、映画好きな方ならば、エドワード・ヤン『クーリンチェ少年殺人事件』を思い起こすのではないでしょうか。 実は本作もある過失事故死がお話しの中心となっているんですね。 しかも、それ…

非常に正攻法の男の子必見のドラマです!

ジェイムズ・マンゴールド『フォードvsフェラーリ』 1966年のル・マン24時間耐久レースをめぐる、まさに男のドラマです。 史実があまりにも劇的であり、カーレース史に残る出来事なので、ある意味、盛大なるネタバレ案件です。 坂本龍馬が明治直前に暗殺され…

そっちから見せるの?なるほどね!という傑作ネオ透明人間

リー・ワネル『透明人間』 一体何回目のリメイクなのかわかりませんが、「なぜ今更?」としか思えなかったのですが、いやいやどうして、コレはめちゃくちゃ面白かったですよ! 『ドント・ブリーズ』以来の傑作ホラーサスペンスです! 「透明人間」って映画的…

まさかの完結編が(笑)!キアヌ、ありがとう!

ディーン・パリソット『ビルとテッドの時空旅行』 驚きました。 前作『ビルとテッドの地獄旅行』が1991年です。 29年ぶりの続編ですよ(笑)! しかも、主演のキアヌは今や大スターであり、もはやアホアホ映画に出るような人ではありません。 にも関わらず、…

「ジャスティス」のカケラもない、テンポと間合いで見せるバイオレンス痛快作!

S・クレイグ・ザラー『Drugged Across Concrete』 いやー、面白かった! ストーリーのメインは身もふたもない、金塊の取り合いです。 しかも、人気など全くない場所で、停職中の刑事2人とその金塊を銀行から強奪したグループとです。 ここに至るまでをなん…

2020年はこんな映画を見ました!

2020年映画ベスト10(同不順) 今年はあんまり映画館で新作見れませんでしたので、10本あげられません(訂正。新年にDVDで見て随時補足する事にしました・笑)。 旧作は勝新、ボン・ジュノ、レオーネの年でしたね。中韓の作品のクオリティはもう世界水準であ…