2016-10-01から1ヶ月間の記事一覧

うまいなあ、これも。

エリック・ロメール『モード家の一夜』 「6つの教訓話」の第3話。 タイトルに「一夜」とありますが、一夜のお話ではないです(笑)。 その一夜が重要ではあるんですが。 タイヤ会社に勤めるジャン=ルイ・トランティニャン。 久しぶりに哲学を大学で教えて…

三島由紀夫原作!

三隅研次『剣』 KEN !!!!! 「剣三部作」の第二作目。 なんと、原作は三島由紀夫! 本作は現代で、白黒映画になります。 舞台は東大を模した東和大学。 「太陽の本質」を知ってしまった市川雷蔵は、剣道部の主将です。 私は、雷蔵は現代劇の方が素晴らしいと…

『仁義なき戦い』の原型。

ジッロ・ポンテコルヴォ『アルジェの戦い』 ヴェネツィア国際映画祭でフランスの映画関係者のフランソワ・トリュフォーを除いた全員が激怒して退席したという、伝説の映画。 これが映画館で上映されるのは一体何年ぶりなのかわからないくらいですが、ようや…

苦い。

マイケル・チミノ『ディア・ハンター』 ヴェトナム戦争もの。というのは、一つのジャンルをなしているが(『タクシー・ドライバー』や『ランボー』、(ナッシュビル』も含めていいと思う)、その中でも、『地獄の黙示録』や『フルメタル・ジャケット』(の前…

修羅雪、警察と戦う!

藤田敏八『修羅雪姫 怨み恋歌』 なんと、続編が作られたんですね。 冒頭の移動撮影によるワンショットで撮られたアクションシーンからしてもうすごいですね。 とにかく、藤田演出はアイデアが独創的です。 単なるヴァイオレンス映画にはなりませんね。 日露…

三隅美学が炸裂!

三隅研次『斬る』 冒頭からいきなりアクション! 市川雷蔵の「剣三部作」の第1作目。 いきなり女性同士のアクションから始まって、あっという話に20年以上年月が経ってしまう、べらぼうなまでにサクッと進んでしまう、手際がよいを通り越した割りきりぶりが…

パリとリゾート地を行ったり来たり。

エリック・ロメール『緑の光線』 傑作揃いの「喜劇と格言」の第5作目。 (恐らく1984年の)7月2日月曜日から8月4日土曜日までを描くドラマ。 この映画のこの日付の入れ方は、モロにホン・サンスがパクってますよね。 タイトルの緑の光線というのは、ジュール…

白浪十三人男の勇姿!!

ロバート・オルドリッチ『ザ・ダーティ・ダズン』 リー・マーヴィン! 邦題『特攻大作戦』も悪くないんですけども、原題がいいですなあ。 もともと、「ダーティ・ダズン」というのは、仲間同士で使う罵り言葉でして、例えば、アフリカ系のやんちゃな連中が仲…