2017-01-01から1年間の記事一覧
野村芳太郎『鬼畜』 英題『The Devil』。ヒィィ。。 松本清張原作映画と言えば、野村芳太郎ですが、コレはとにかく岩下志麻のコワさが際立つというか、その一点で突き抜けている作品ですね。 記憶が曖昧なんですけども、この映画がテレビ放映されたのを何と…
ジェイムズ・マンゴールド『LOGAN』 こんなに老けてしまったウルヴァリン。 マーヴェルの一連の作品はほとんどチンプンカンプンですが、なぜかX-MENは好きでして、そのウルヴァリン演じるヒュー・ジャックマンがコレをもって役を引退するという本作はやはり…
ヴェラ・ヒティロヴァ『ひなぎく』 名前すらはっきりしない2人の女の子が主人公です。 2人の女の子が主演なんですけども、とりたててストーリーはありません。 自由奔放な子猫ちゃんのように画面上で気ままに振る舞う様を写しているだけなんですが、画面が…
アラン・ゴミス『私は幸福』 ※公開したばかりですので、絵はございません! 幸福。は、フランス語でフェリシテと言いますが、主人公の名前がフェリシテと言いまして、ダブルミーニングになってるんですね。 日本語でいうと「幸子のシアワセ」的なタイトルで…
ジャック・ベッケル『肉体の冠』 ジャンヌ・モローの先駆的な存在ですね。神取忍に似ている気がします。 妙なタイトルですが、原題は「黄金の兜」でして、主演のシモーヌ・シニョレの髪型をタイトルにしてるんですね。 ファム・ファタールをめぐってのお話し…
ジョセフ・ロージー『恋』 ジョセフ・ロージーの邦題はいつも素っ気ないんですが(原題も素っ気ないんですが。。)、そのチャンピオンがコレでしょうね。 赤狩りによってアメリカで映画が撮れなくなってしまったロージーですが、イギリスは彼の性に合ってい…
賈樟柯(ジャ・ジャンクー)『罪の手ざわり』 コレだけ見ると、ジョン・ウーみたいですが、そういう映画ではありません。しかし、コレが冒頭です(笑)。 原題に英語のタイトルがついてまして、コレが「A Touch of Sin」と言うのですが、多分、オーソン・ウ…
エミール・クストリツァ『黒猫・白猫』 こういう、ひどいのにユーモラス。という表現がホントにうまい監督です。 相変わらず、冒頭から猥雑で騒がしい作風は一貫していて、画面を覆い尽くしている生命力がものすごいですね。 何度も唐突に挿入される、車を食…
リドリー・スコット『ブレードランナー ファイナルカット』 ドゴォォォォ〜ン!! 1982年に公開され、未だに世界中のクリエイターに多大な影響を与え続けているSF映画の金字塔。 2019年の11月のロサンジェレスのお話しですから、もう間もなく時代が追いつい…
ジョン・ブアマン『未来惑星ザルドス』 このメタルなタイトルロゴがジワジワきます。 ショーン・コネリーはジェイムス・ボンド役をやめてからややしばらく低迷期がありましたが、恐らく、本作がコネリーの底値であったでしょう。 そして、ここからが反転攻勢…
ドゥニ・ヴィヌーヴ『ブレードランナー2049』 ※公開したばかりですので画像は一切ございません!あしからず! まさかの『ブレードランナー』の続編。 タイトル通りの30年後のロサンジェレスを描いておりまして、前作のラストのデッカードとレイチェルの失踪…
トニー・リチャードソン『トム・ジョーンズの華麗な冒険』 この少年の数奇な人生?を描く コレは忘れられた傑作だと思います。 アカデミー賞の作品賞、監督賞を含む4部門も受賞している割には、極端に知名度が低い作品ですね。 原作が18世紀のイギリスの小…
ウァウテル・サレス・ジュニオール『モーターサイクル・ダイアリーズ』 ブエノスアイレスからカラカスまでの旅を描く。 ゲバラが生化学者である先輩のアルベルト・グラナード(後に、ハバナにサンチャゴ医学校を創設した偉人です)と一緒にバイク一台で南米…
ダニエル・シュミット『ヘカテ』 なんともアナクロな、1930年代の雰囲気を持った映画です。1942年、すなわち、第二次世界大戦中のスイスのベルンに始まり、そして、終わる、1980年代には誰もやっていないようなメロドラマです。 お話は、主人公の回想です。 …
侯孝賢『黒衣の刺客』 節度使(この頃は唐朝から事実上独立してます)田季安を暗殺しようとする、隠娘。 まず第一に、まさか、侯監督がここまで黒澤明へのオマージュを丸出しにした映画を撮るとは思いませんでした。 『隠し砦の三悪人』、『七人の侍』、(以…
マノエル・ド・オリベイラ『メフィストの誘い』 またしても、独特の味わいです。 オリヴェイラの作品は、ホントに誰とも似てないですね。 ジョン・マルコヴィッチ(オリヴェイラ作品に結構出演してますね)がシェイクスピア研究をしている大学教授役で、その…
セオドア・メルフィ『Hidden Figures』 「隠された存在」である、メアリー・ジャクソン、キャサリン・ジョンソン、ドロシー・ヴォーン(左から) ジョン・グレンによる、アメリカ初の有人宇宙飛行は、『ライトスタッフ』によって映画化されていますが、その…
ミケランジェロ・アントニオーニ『砂丘』 今見てもカッコいいタイトル。 なんと、アントニオーニがサイケデリックの世界に。 サントラに、ピンク・フロイドやグレートフル・デッドと言った、気鋭のロックミュージシャンを起用し、学生運動とサイケデリックの…
マノエル・ド・オリヴェイラ『家族の灯り』 1908年生まれ。と言うことは、朝比奈隆とかヘルベルト・フォン・カラヤン、レスター・ヤングと同い年という事です! 気が遠くなる。。 登場人物が少ない映画は、別に珍しくはないですけども、こんな狭い部屋だけで…
チェ・ドンフン『暗殺』 暗殺指令を受ける3人。 前作『10人の泥棒たち』に続き、チョン・ジヒョン(全智賢)を主演とする作品で、キャストも前作とかなりかぶりますね。 今回はタイトル通り、暗殺者たちの映画です。 舞台は、1930年代の日本の植民地下にあ…
エドガー・ライト『Baby Driver』 大感動! 音楽への、そして、SONYへの、愛、愛、愛。 別に泣かせる映画だとは思いませんが、なぜかラストが泣けました。 タイトルと宣伝を見ても、正直、アンマリ面白そうな映画ではなかったので、期待してませんでした。 …
チェ・ドンフン『10人の泥棒たち』 韓国、中国のスターが勢ぞろい! 『オーシャン11 』の焼き直しなのかな?などと思ったアナタ! コレはもうオドロキの映画なのでございます。 ツタヤが「コレは絶対に面白いです!」と激推ししていたのは、間違いなかったど…
増村保造『痴人の愛』 オープニングがカッコイイですねえ。 谷崎潤一郎原作の映画化(3度目)。 31歳の製造業に勤めるリーマンのジョージ(小沢昭一)がナオミ(大楠道代が安田道代として活躍していた頃ですね)という女に食いものにされていくお話しです。…
フェデ・アルバレス『ドント・ブリーズ』 ゴーストタウンにたった1人で住んでいるおっさんの家から大金を盗み出そうとする3人。 コレはよく考えられた映画だなあ! 映画の性質上、ネタバレしたら、全く面白くないので、できるだけしないようにしますけども…
キム・ホンソン『技術者たち』 キム・ウビン演じる金庫破りがとにかく見事! ジョン・ヒューストン『マルタの鷹』のように、体脂肪率が10%を楽々と切った、良質なタンパク質だけで見せてしまう映画はそうないですが(増村保造くらいでしょうね)、それがなん…
ヴェルナー・ヘルツォーク『ノルフェラトゥ』 F.W.ムルナウの同名タイトルの古典的名作のリメイク。 全編にわたってムルナウというか、サイレント映画へのオマージュが散りばめられていて、かなりの力作です(白黒で撮ったら、もっとよかったですね)。 クラ…
サム・ペキンパー『Cross of Iron』 とにかく、ペキンパーを侮辱していると思えない邦題はやめてくれ! 邦題、ひどすぎ(笑)!スプラッター映画じゃないよ! さて、西ドイツ、イギリスの資本で製作された本作は、ソ連とナチスドイツの凄絶な戦いを描いた大…
賈樟柯(ジャ・ジャンクー)『山河ノスタルジア』 いきなりダンス! いきなりビックリです。 なんと今時スタンダードサイズで撮影してますよ。 1950年代の映画ではないですよ、コレ。 2010年代の中国です。 内戦から立ち直ったアフリカのとある国が乏しい機…
マーレン・アーデ『ありがとう、トニ・エルドマン』 仕事に追われまくる娘を案じる父。 ドイツ映画。というのは、ヴィム・ヴェンダース、ヴェルナー・ヘルツォーク辺りしか見ることはないんですけども、この映画はそういう西ドイツ時代の巨匠と並べても何ら…
ルキーノ・ヴィスコンティ『家族の肖像』 趣味で「家族の肖像」をコレクションする老教授。 とても変わった映画です。 というのも、バート・ランカスター演じる老教授のアパートメントから一切出る事がありません。 そこにやってくる、シルヴァーナ・マンガ…