特に順位はありませんが、『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』と『JOKER』が特に凄かったですね。最近見たというのもありますが。
前者は今後、ますます評価が上がっていくでしょう。単なるシーン追加ではなく、全く別の作品であり、同じシーンやセリフの意味が変わってしまうほどです。しかも、前作を遥かに凌ぐ傑作。
監督の言いたかったのは、明らかにコレであると。
後者は、ファシズムと笑いは実は紙一重である事実を突き付けた、現在進行形のリアル。
1970年代のアメリカ映画へのオマージュだらけ。
現在進行形のリアルという点では、ローチ作品は実にコワイ。いずれ、日本の現実となる事は止められないでしょう。もうなりつつあるのかも。
ローチ、ゴダール、イーストウッドは、オリヴェイラ監督の記録を超えてほしいものですが、ゴダールは、ルグラン、カリーナを相次いで失い、とうとう一人ぼっちになってしまいました。。
リーの復活とジェンキンスの見事さは、ホントに嬉しかった。
タランティーノは今回もオスカームリでしょうけども、シャロン・テイト役のマーゴッド・ロビーが助演女優賞を獲れるのか否か。
ブラピの飼っているわんちゃんは、アカデミーワンダフル賞。
ワイズマンの大作は、もう参りました。アメリカの底力はすごいです。と思わざるを得なかった。
この図書館がある限り、ニューヨークは、ゴッサムシティにはならないでしょう。
イ・チャンドンのような正攻法で素晴らしい映画を撮れる監督(村上春樹原作ですよ。大丈夫ですか、ニッポン)どうして日本でごく一部の例外を除いてほとんど生まれないのかが、全くもって謎である。先進国と思えない。
片渕須直『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』
トッド・フィリップス『JOKER』
ケン・ローチ『Sorry, We Missed You』
スパイク・リー『ブラック・クランズマン』
イ・チャンドン『バーニング』
クエンティン・タランティーノ『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』
バリー・ジェンキンス『ビール・ストリートの恋人たち』
フレデリック・ワイズマン『ニューヨーク公共図書館』
ジャン=リュック・ゴダール『イメージの本』
クリント・イーストウッド『運び屋』
パヴェウ・パヴリコフスキ『COLD WAR』