ストーリーは言えねえ言えねえ。

パク・チャヌク『OLDBOY』

 

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復讐の鬼と化す、オ・デス。

 

狩撫麻礼の原作を韓国の映画監督が映画化。

昔だったら、こんな事考えられなかったけども、それだけ日本の文化が韓国でも受け入れられているんですね。

とにかく驚きの連続。

15年間も一体どういう理由なのかもわからず監禁されている主人公オ・デスの描写が延々と続く冒頭からして、どういう話しなのかすらわからないという凄さ。

コレだけで20分近くを使って観客を宙ぶらりんにしてしまうんですね。

監禁されているうちに、妻を殺した容疑者にされています。

テレビのニュースで見るんですね。

監禁。ではあるのですが、テレビも自由に見ることができて、食事などもすべて充分ニュース揃っています。

しかし、理由が一切不明です。

コレは、普通はこわくてできませんが(客が我慢できなくなって怒るからです)、見事に引っ張ります。すごいですねえ。

しかも、なぜか呆気なく解放され、携帯と現金まで渡されるんです。

なぜ監禁されたのかが、一切わからない、『モンテ・クリスト伯』です。

 

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なぜか一緒に行動を共にする板前さん。

 

デスは監禁場所を驚くべき方法で探し出し、復讐を開始するのですが、この辺はタランティーノの影響を感じますね。

バイオレンス描写の振り切れ具合も凄まじいですが、すごすぎてちょっと笑えてもくるのですが。

 

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話しの要所要所に、オ・デスを知っている者が突然出てくるのが、どこかデイヴィッド・フィンチャーの『ゲーム』のようですが、フィンチャーよりも表現が痛々しいですね。

なぜ、監禁が15年なのか。はだんだんと明らかになっていくのですけども、これは言うわけにはいきません。

とにかく、驚きの映像表現の連発でございます。必見!

 

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