鈴木則文『桃次郎男一匹』
テーマ曲は阿木燿子と宇崎竜童のコンビ
おなじみ、『トラック野郎』第6作目。
以前も同じ事書いてますけども、このシリーズはどこから見てもいいですし、全部面白いです(笑)。
今回の舞台は佐賀、鹿児島が中心。
マドンナは、なんと、夏目雅子!まだ20歳です!!
毎度おなじみの桃さんの主観から見たマドンナ(笑)。
元唐津藩の剣術師範の家柄にして、の剣道の腕前という設定になっており、相変わらず桃次郎と釣り合いが全く取れておりません。
桃さんは調子こいてマドンナと剣道の稽古したら(地質学者です!とか、またしてもデマカセを言ってますが・笑)、夏目雅子にシコタマ打ち込まれると、桃さんはなぜか山に篭って剣術修行をして悟り(?)を開いたのですが、遭難します(笑)。
若山富三郎に襲いかかろうとする菅原文太。自分たちのやってきたやくざ映画すらギャグにしてしまう素晴らしさ!
若山富三郎と菅原文太が殴り合うとか、なんちゅうおおらかな時代でしょうか。
それを偶然助けたのが、同じトラック野郎の若山富三郎で、あだ名は「子連れ狼」(笑)。
ちなみに彼は夏目雅子の義兄という無茶な設定です。
もう、いちいちサービスが満天で、笑わせ、泣かせのタイミングがもう絶妙です。
当然、ト◯コのシーンもございます。
ベタなフィルムと音楽の早回しとか、若山富三郎の当たり役をそのまんまあだ名にしてみたり、チョイ役がいちいちツボ。
マチャアキもチョイ役。桃さんを30日免停にしてしまう。
ギャグ、ラブコメ、アクション、人情もの、ホームドラマがたったの90分にぶち込まれた、いわば、遊園地(もう死語に近づいてますが)のジェットコースターに乗っているような楽しさです。
ジョナサンの大家族も今回は出番少ないですが出てきます。桃さんの隣にいる女性が誰なのかは見てのお楽しみ。
明らかに『男はつらいよ』のアンチテーゼとして作られた、お下品映画なわけですが、「男はつらいよみたいに長く続けるのはよくない)との菅原文太の一声でシリーズは10作という区切りの良いところで終わってしまったんですが、だからこそ、レギュラー、スタッフ陣の全盛期を遺すことができたのは、むしろ、幸いであったでしょう。
唐津くんちのシーンもあります!
そして危険きわまりない、モチの早飲み競争!
もう、こんな痛快な映画を日本は作ることができないのでしょうか?
菅原文太とキンキンがのびのびと大暴れしている姿を是非ともご覧ください。