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これもまた「終わらないお話し」。

ホン・サンス『次の朝は他人』


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またしても、主人公は映画館ですが、白黒映画です。

アレッ、またしても、同じ似たような場面やセリフが出てきますね。

しかも、その直前に、主人公の映画監督は、「人生とは偶然の集合体だ」という説を話し始めています。

バーの店長が謝る。

メールが携帯電話にくるタイミング。

主人公がたどたどしくピアノを弾く場面。

何度も同じ女優と道端で会う。

似てるのですが、「偶然」が加わるため、全く同じではない。

少しづつ違っている。

映画学科の学生たちも、冒頭とは違った形で再登場し、レストランも今度は先輩と一緒(ここでも韓国に特有な先輩/後輩文化が出てきます)。

それにしても、この、ホン・サンスのテクストの軽やかな遊びぶりは、いつも面白い。

ワザと場面の時間が合ってないようにつないでいるような大胆な事もしてますね。

というか、何度も出会っているはずなのに、初対面にリセットされている場合すらあります(それが一体何なのかはお楽しみに)。

ロラン・バルトが映画監督だったら、こんな感じだったかもしれません。

ほとんどの場面がどこかでの食事とおしゃべりなのですが、全くダレません。

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コレも韓国と日本の大きな違いですが、韓国の方は、結構、感情をストレートにぶつけますね。

日本から見てるとケンカしているように話しているように見えますけども、話しの流れを見ると、ケンカしているのではなく、こういう感情表現なんですね。

この作品を見ていると、どうも、コレは昔ながらのカメラで撮影しているように見えます。

機材に詳しくないので、これを何というのかよくわからないのですが、ホン監督特有の画面のよりの動きが映画のカメラの動きなんですよ。

ところが、『よく知りもしないで』以降を見ると、ハンディカムみたいな動きなんですよね。

どうしても違和感がありますね、私は。

機材の、とりわけ、カメラの変更は見る側の印象を相当変えますね。

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