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未熟な作品ではありますが。

ピーター・フォンダ『さすらいのカウボーイ』

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邦題が今一つですが、まあ、仕方がありません。アメリカでも全くうけなかったので。

デニス・ホパーが『イージ・ライダ』でバカ当たりした余波があったのでしょう。

監督としてはほぼ素人と言ってよいピーター・フォンダも監督、主演の作品を撮りました。

結論から言えば、失敗作だと思いますが、とはいえ、見る価値なし。とするには何か惜しい作品でもあります。

時折、首を傾げたくなる映像効果が頻出するのは如何にも自己満足であるし、ウォーレン・オーツが全く持て余しているところや、主人公のピーター・フォンダの人物造形が薄いところなど、かなり根本的な部分がダメなのが、決定的なのですが、後半の、フォンダが7年ぶりに放浪から町に戻ってきてからの人間模様と画面のリアルさ(撮影監督はヴィルモス・ジグモントです)がなかなか魅力的で、もうちょっと演出の修行をちゃんと積んでから作っていたら、イーストウッドのように評価された可能性もあったのかもしれません。

フォンダを完全に食っているのは、捨てられた奥さんの太々しく生きている感がいいんですよ。

この人にもっとフォーカスを当ててて撮ればよかったですよね。

俳優としても監督としてもまだまだ未熟だったフォンダが、若気の至りで作ってしまった作品ではありますが、タランティーノが本作をとても好きらしく、確かに才能あるのは、端々から感じる映画ではあります。

唐突に訪れるラスト。

アクションの描き方が独特のリアリズムを追求してますね。


その後、しばらく役者として低迷し続け、20世紀の終わりになってきてから演技派としてようやく評価を受けたピーター・フォンダですが、そんな現在の彼が撮った映画を見てみたい気がします。

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