フランソワ・トリュフォー『あこがれ』
無名時代のトリュフォーが撮った短編。
まるで、ジャン・ルノワール『ピクニック』がモダンになって帰ってきたかのような瑞々しさに驚いてしまう。
この自転車で町を駆け抜けていく女性の姿を撮る冒頭シーンに、その後のトリュフォーの魅力がもう溢れている。
トリュフォーの美しさは、やっぱり白黒で発揮されますね。
男の子達がキスを見て、 やいのやいのする、いたずら心。
こういう何とも言えない爽やかな叙情が、トリュフォーの持ち味ですね。
年上の女性にあこがれながらも、幼すぎてどうすることもできず、ついついいたずらしてしまう男の子たち。