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音楽ドキュメンタリーの傑作!

バート・スターン、アラム・アヴァキアン『真夏の夜のジャズ』。

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1958年に開催された、第5回ニューポート・ジャズ・フェスティバルの模様を映したドキュメンタリー。

ほとんど、説明はなく、ひたすら素晴らしい演奏を見事な映像と編集で見せるのみ。という、見事な作品。

合間に、アメリカズ・カップの様子が映ったり(ちょうど、ニューポートで同日に開催されていた)、観客のヒップな姿も素晴らしく、見ていて陶然となってしまいますね。

この辺は、もともとファッション誌の写真を撮ることを本業としている、バート・スターンの力量が遺憾なく発揮されているのでしょう。
当時のアメリカが如何におしゃれでカッコよかったのかがよくわかりますなあ。

しかしながら、なんといっても映し出されるジャズメンが惚れ惚れするほど素晴らしいですね。

ソニー・スティット、ジミー・ジュフリー、ジム・ホールアニタ・オディ、ダイナ・ウォーシントンエジョージュ・ジアリング、エリック・ドルフィー、セロウニアス・マンク、そして、サッチモというキラ星の如き人々が次々と写るんですよ!

しかも、極上の素晴らしいキャメラワークと編集で!

個人的には、アニタ・オディの演奏がもう圧倒的によかった。

まさに全盛期の彼女を映した、極上の映像ですね。

ジャズメン以外にも、チャック・ベリやマヘリア・ジャクスンなどが出ていて、コレがまたすごいんですよ。

特に、トリのマヘリアは圧倒的な存在感です。

この人は、デューク・エリントンのアルバムにも参加したことがあるので、ジャズファンの方でもご存知の方はいるかと思いますが、当時のゴスペルの大物の1人でありまして、多分、そのこともあって、ニューポートに出演したのだと思います。

この映画の音楽監督である、ジョージュ・アヴァキアンは、この映画のもう1人の監督、アラム・アヴァキアンの兄で、コロンビア・レコードのプロデューサーです。

それにしても、これからわずか10年後に、あのウッドストック・フェスティバルが行われているのですよ。

この10年の間にアメリカは、とてつもない激変があったことが、2つの映像の間からも濃厚に読み取れますよね。

テレビで初めて見たときは、夢でも見てるんじゃないのか?と思うほど、呆気にとられて見てましたが、今、DVDで改めて見ても、その感動は全く変わりませんでしたね。

ジャズが本当に輝いていた時期を見事に映し出した映像であるだけでなく、アメリカの全盛期を映した映像としても優れた、見事なドキュメンタリー作品です。

最近、久々に再発されましたので、是非ともご覧ください。

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