ジャン=リュック・ゴダール『アルファビル』
この後に発表される初期ゴダール最終作と言ってよい大傑作『気狂いピエロ』(ずっと私、「きぐるい」と読みまつがっていました・笑)の前に発表された作品ということもあり、あんまり言及されない作品ですが、これまたゴダールの重要な作品。
相変わらず、音楽の使い方はヒドイですが(笑)、『軽蔑』ほどじゃなく、ところどころ、しっかりハマってます。
何かがゴダールの中で正常に動いているようです。
あれっ、この作品って、『ブレードランナー』にかなり影響与えてません?と思われるシーンも結構あります。
この、ほぼパリのロケーションだけでSFを撮っているというやり方は、タルコフスキーなんかも影響受けてる気がしますね。
こういう場所、よく見つけますねえ。
激越なカットや音楽のブツ切りといったゴダールお得意の荒技や、脚本あるのか?という無軌道かつ眠くなるような展開がほとんどなく(とはいえ、思いっきりカメラ目線のショットとか、明らかに人を食ってますが)、普通に面白いので(だからこそ、ゴダールファンには物足りないのでしょうか?)、是非ともご覧ください。
しかも、この頃のゴダールには珍しく、ハッピーエンドです。