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何度見ても素晴らしい!


エクトル・バベンコ『蜘蛛女のキス』


久々に見返したんですけども、ますます好きになりました。

ブラジルの軍事政権下のお話でしょうか。

ウィリアム・ハート扮するゲイと政治犯で捕まった、ラウル・ジュリアが同じ部屋に収容されてるなんて、よくよく考えてみたたらおかしいんですね。

その事を政治犯もよくかっていて、余計な事は一切話さない。

仲間がどこにいるのかを密告させらようとしているのがミエミエ。

そんなベタを警察がやるのか?

とか、そういうヤボな事は言いなさんな。

ゲイもこのやたらとマッチョ思考の政治犯なんて、何の興味もなくて、自分の妄想が生み出した架空のナチスものの映画の話をしている。

ウソがドンドン楽しくなってくるのは、何となくフェリーニっぽいですね。

そんな2人が、あらってな事になる過程が、牢獄という、極端に限定された空間で繰り広げ間られるんですね。

実に繊細で自然で。

ゲイを演じるウィリアム・ハートは、畢生の名演技じゃないでしょうか。

そのあとは、そんなでもないのがとても残念ですね。

このゲイの妄想に出てくる女優さんのソニア・ブラガがホントにいいですね。

これくらいしか、映画出演がないみたいで、残念至極(ちゃんと仕事はしつづけてるみたいです)。

ゲイの妄想と彼らの末路がなぜか重なっていくのが巧みです(妄想の女優と政治犯の恋人がどちらもソニア・ブラガが演じているのことでも何を意味しているのかわかります)。

まんまと警察に利用されたりする愚かしさや、その警察を騙しつつ、実は、何も聞き出そうともしないでうまいこと警察を利用しているウィリアム・ハート

そんな彼女が警察のスパイである事を感づきながらも、一夜を共にしてしまうラウル・ジュリア

こんなに素晴らしい恋愛映画はそうはないですよ。

ちなみに、私ノンケでございます。


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