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ものすごい実験作であった。

デイヴィッド・ハンド『白雪姫』



1937年にウォルト・ディズニーが制作した長編アニメーション第1作。

桁外れな時間とカネをつぎ込んで作った作品であり、興行では『風と共に去りぬ』を超えてしまったという、ほとんどオバケのような作品であり、現在まで続く、ディズニーのアニメ映画の原点である。

現在見ることができるのは、1993年に全面修復したもの。

この手の「歴史的名作」というのは、今見るとつまらないことがしばしばあるけども、これは今見ても驚いてしまう。

白雪姫(かわゆす。。)の動きは実際に女性に動いてもらったものをトレースして作ったそうで、アニメーションというより、ほとんど実写。

それにしても、動物たちの可愛らしさといったらない。

手塚治虫がどれだけこの作品から影響を受けたか、よくわかる。

人間トレースもたまげるが、私は、動物の動きにたまげてしまった。

表情ひとつ、目の動きのホンの些細なところにも神経が行き届いていますな。

トコトンまで追求された動物やドワーフのディズニー的な動きと、白雪姫のリアルな動きの対比が生み出す非現実的な世界が、他のディズニー作品と明らかに隔絶したものあり。


音楽も未だにこれを超える作品はディズニーでもないのではないか。

ここから「Someday My Prince will Come」がジャズのスタンダードナンバーになったが、これを広めたのが、マイルス・デイヴィスの同タイトルのアルバム。

ジャケットの女性は、当時のマイルスの奥さんである、シシリー・タイスン。

ストーリーはもうみなさんおなじみなので、特に説明は無用であろう。

とにかく、子供が喜ぶためのディテールがトコトンまで追求された、ひとつの極致であり(サンダーバードを見てもわかるように子供はディテールを異様に見ているものです)、アニメーションとしてはその手法から言ってもかなりの異色作。

こんなとんでもない作品を作っている国と戦争してしまったというのも。。

ちなみに、日本での公開は1950年。

追伸
白雪姫がレーニン状態で眠り続けていたのは、のけぞりました。

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