アメリカ映画

とにかく見せ方のうまさに感心しました。

クレイグ・ギレスピー『アイ、トーニャ』 正直、そんなに期待して見たわけではないんですけども、コレがめちゃくちゃ面白かったですね。 ナンシー・ケリガン選手が、リレハンメル・オリンピックの直前に何者かに殴打された事件は、まあ、大々的に当時騒がれ…

アクションなしでもフリードキンはすごい!

ウィリアム・フリードキン『真夜中のパーティ』 ハリウッド映画で、恐らくは真正面からゲイをテーマとした最初の映画。 あの大傑作『フレンチ・コネクション』の前年に公開されたのが本作というのが驚きですねえ。 70年代のフリードキンは、まさに絶頂期と言…

B級感覚が戻ってきたイーストウッドの痛快作。

クリント・イーストウッド『運び屋』 ※公開直後ですので、写真はナシです。 現在、88歳のイーストウッドが久しぶりに自作の主演に復帰して撮ったのは、90歳の麻薬の運び屋。をモデルとした作品。 イーストウッドは、昔から大学教授や写真家という、どう見て…

フリードキン監督の傑作がようやく完全版で見ることができました!

ウィリアム・フリードキン『恐怖の報酬 完全版』 いやー、大感激しました! 本年見た映画でコレがでベスト。 コレまで、監督の意図された形での上映はなかったので、新作とみなします。 ニトログリセリンの爆風を使って、油井で発生した火災(反政府テロの犯…

フランスの脱獄モノ、犯罪モノには傑作多し!

フランクリン・J・シャフナー『パピヨン』 かつて仏領ギネアは、フランス本国には囚人を送り込む、事実上の流刑地でした。 金庫破りと殺人(殺人は冤罪です)で終身刑となったパピヨン(スティーヴ・マクイーン)と贋国債作りで逮捕されたルイ・ドガ(ダステ…

当時は全くウケませんでした!

チャールズ・ロートン『狩人の夜』 チャールズ・ロートン。と聞いてピンと来る方は相当に映画がお好きな方ですよね。 イギリスの名優で、晩年にスタンリー・キューブリック『スパルタカス』で、煮ても焼いても食えない元老院議員を演じていた、あの太々しい…

今見るとますますコワイ!!

マイケル・ウィナー『Death Wish』 良くも悪くもチャールズ・ブロンソンを「午後ロー役者」にしてしまった怪作。 とはいえ、後年の、なんの躊躇なく拳銃をぶっ放して殺しまくる作品とは一味違う、かなり狂気じみた作品となっています。 本作は、サム・ペキン…

ワシントン・ポストvsニクソン大統領!

スティーヴン・スピルバーグ『The Post』 邦題『ペンタゴン・ペーパーズ』はちょっとミスリーディングでして、原題『The Post』、すなわち、ワシントン・ポスト紙の奮戦記とした方が、話としてはシックリ来ます。 内容の中心に、国防総省の、仏領インドシナ…

シリアスなテーマを「6歳の子供」にもわかる観点で描く痛快作

ジョナサン・デミ『フィラデルフィア』 1993年公開なんですね。もう結構昔の映画になっていますねえ。 もう古典的名作と言ってよいと思いますので、ネタバレ全開で進めていきます。 人々の偏見と戦う。というのは、アメリカ映画の一つの普遍的なテーマだと思…

映画館で見なくてはワカリマセン!

スタンリー・キューブリック『2001年宇宙の旅』 リヒャルト・シュトラウス『ツァラトゥストラはこう言った』の冒頭で始まる、衝撃のオープニング! 断言しますが、この映画をDVDなどで見てもそのその感銘の1/10も伝わりません。 100インチでもまだ足りません…

アメリカの格差社会をマジックリアリズムで描いた傑作!

ショーン・ベイカー『フロリダ・プロジェクト』 とにかくうまい。驚くほどうまいですね、この映画は。 子供たちのホントにいい絵が撮れているんですね。 ドラ猫ギャング団 ショーン・ベイカーという監督の作品はコレ以外に見たことないんですけども、相当な…

リンチの頭の中をそのまんま映像化したような傑作。

デイヴィッド・リンチ『インランド・エンパイア』 リンチの今のところの映画での最新作。 リンチの映画では最も長い、3時間におよぶ大作であるのですが、製作スタッフは最低限とし、脚本、音楽、音響効果、編集、撮影はリンチ自身が行い、制作費も自身で出…

本年最大のナーメテーターでした!

ジョナサン・デイトン、ヴァレリー・ファレス『Battle of Sexes』 WTAという女子テニスの協会を使ったことが、テニス協会を刺激しました。 バトル・オブ・セクシーズ。という邦題は昨年公開された『ドリーム』と同じくらいひどい! 「セクシーズ」て(笑)。…

神話と真実

パブロ・ラライン『ジャッキー』 実際のジャクリーン・ケネディとナタリー・ポートマン演じるジャクリーン。 ケネディ大統領の夫人であり、のちにギリシャの海運王アリストテレス・ソクラテス・オナシスと再婚したジャクリーン・ケネディから、大統領暗殺事…

ある男の1週間を綴った、詩のような作品。

ジム・ジャームッシュ『パタソン』 ニュージャーズィー州パタソン市に住んでいる、パタソン氏の1週間を描いた作品。 立川市に住んでる、立川さんみたいな感じでしょうね。 パタソンを演じているのが、アダム・「ドライヴァー」というのも、ギャグなのでしょ…

見直しました。

ドゥニ・ヴィルヌーヴ『メッセジ』 シャレにならないほど巨大な物体が世界各地に出現。 見ていると、初めは『アレッ、これはタルコフスキーの『サクリファイス』と『惑星ソラリス』のパクリなのかな?と思わせるところが多々ありました。 あと、明らかに『20…

テーマは「父と子」!

ライアン・クーグラー『ブラックパンサー』 ※公開してそれほど経ってませんので、写真は少なめです! ワカンダの最新テクノロジーを駆使したスーツは、アイアンマン以上の性能を持つ。 すでに「アベンジャーズ」などの作品で登場していた、ブラックパンサー…

ダルトン・トランボーの脚本が素晴らしい!

アーヴィング・ラパー『黒い牝牛』 原題は「勇気ある者」。そのものズバリを描いております。 日本ではほとんど忘れ去られていた映画ですね。 監督のアーヴィング・ラパーは1898年(あるいは、1902年)生まれで、本作を撮っている頃にはもう結構な年齢のベテ…

残念!

ベニー・ブーム『All Eyez on Me』 2PACそっくりな役者さんが善戦してはいますが。 ヒップホップ史上、最もレコードを売ったラッパー、2PACの生涯を描いた作品。 NWAを描いた『Straight Outta Compton』の続編とも言える内容で(NWAのメンバーだった、Dr.Dre…

こんなに気配りと配慮のかたまりみたいな作品はない!

ジョス・ウェドン『アベンジャーズ: エイジ・オブ・ウルトロン』、 アンソニー&ジョー・ルッソ『キャプテン・アメリカ : シヴィル・ウォー』 すちゃらか社長と真実の人。 2本目はキャプテン・アメリカ名義の作品ですが、事実上、アベンジャーズの第3作目と…

とにかくバランスがよい!

ジョス・ウェドン『アベンジャーズ』 第1作はまだ顔ぶれ少ないです。 はい。今頃になって第1作を見ました(笑)。 面白かったですね。 アメコミの事はあんまり詳しくないですけども、事実上の主人公と言ってよいアイアンマンは、実はマーヴェルのヒーロー…

見事な短編小説読んだように面白かった!

マーティン・マクドナー『スリービルボード』 町外れの誰も見ないような広告板でした。 なんとなくショービズの内幕描いた作品みたいなタイトルですけども、ビルボードの本来の意味、野外に建てられている大きな広告板の事で、それが、それがミーズリー州の…

ローラ・パーマーの後半は一切いらないのではないか。

デイヴィッド・リンチ『Twin Peaks : Fire Walk with Me』 テレビシリーズへの怒りの表明でしょうか。この後、テレビを思いっきり破壊します(笑)。 邦題は本作の内容を的確な表しているとは言い難いので、原題のままで。 コレ、公開当時に見た時は、正直、…

芸能界はいつの世もキレイゴトでは済みません。

ジョセフ・L・マンキヴィッツ『イヴの総て』 なぜイヴは若くして権威ある賞を受賞するに至ったのか? タイトルは知ってるけども、見た事がない。という映画の代表格と言ってよいでしょう(笑)。 1950年度のアカデミー賞を6部門を受賞した名作。というだけで…

価値観の転換期を繊細に描く

ジェイムス・アイヴォリー『眺めのいい部屋』 ジョージに興味を持ち始めるルーシー。 付き添い人のシャーロットはイギリスを代表する女優、マギー・スミス。 イギリスの文豪、フォースターの原作の映画化。 すでにかなりのキャリアを積んでいたアイヴォリー…

巻き込まれ型サスペンスの古典

アルフレド・ヒチコク『知りすぎた男』 家族でモロッコ観光をするつもりが。 『ハリーの災難』という怪作を生み出した翌年、1956年の作品。 それにしても、ものすごいペースでこの頃のヒチコクは映画撮ってますねえ。だいたい年に2本くらいのペースで映画を…

レイ・ミランドの畢生の名演!!同年の『裏窓』と対をなす傑作!!

アルフレッド・ヒチコク『ダイヤルMを回せ』 電話などの小道具の使い方が実にうまい作品です。 ヒチコクのワーナー作品。 レイ・ミランドがほとんどジェームズ・スチュアートに見えるのですが、それは、ヒチコクがそういう記号的な役割を主演にさせていると…

カズオ・イシグロがノーベル文学賞とったと思ったら、監督のアイヴォリーまでアカデミー受賞でした。

ジェイムス・アイヴォリー『日の名残り』 スティーヴンスが仕えるダーリントン卿の邸宅。 ノーベル文学賞を受賞したカズオ・イシグロ(彼を日本と結びつけて考えても仕方がないと思います)原作の小説の映画化です。 「マーチャント・アイヴォリー・プロダク…

御大、ますます軽快にしかも実験的になってきました。

クリント・イーストウッド『15時17分、パリ行き』 ※公開されたばかりの作品ですので、絵は載せません。あしからず。 2015年8月21日、アムステルダムからパリに向かう高速鉄道タリス内で実際に起こったテロ未遂事件についての映画化で、ここのところ、イース…

「デトロイト」を知るために必須の作品です⁈

ポール・ヴァーホーヴェン『ROBOCOP』 デザインが今見ても秀逸ですが、なんと、宇宙刑事ギャバンを参考にしているそうです! オランダ人監督、ポール・ヴァーホーヴェンの名前が世界的に有名となった、イルな名作。 この映画の公開は、1987年で私は中学生で…